「ささいなことでイライラする」「突然不安になる」「なんか集中できない」…
そんな女性特有のストレスは、アロマで緩和できるかもしれません。
今回、つらいストレスを解消する、症状別女性向けアロマ9選をご紹介します。
古くから続く香りの力は、現代もアロマテラピーとして強く根付いています。
アロマは単なる「香り」ではありません。
様々な研究によって、体に効果的な成分があることが証明されています。
日々頑張る女性のお力になれば幸いです。
リラックスできるアロマとは?
仕事や家事が終わったら、お家でリラックスするのが一番です。
だけどなんだか落ち着かない、ピリピリしてしまう…ということも。
それはリラックスを促す副交感神経より交感神経が過敏になっているからです。
リラックスしたい時は、酢酸リナリルやリノナール、フラボノイドを含んだアロマが効果的。
アロマバスやマッサージで使用したり、ハーブティーで体内に取り入れてみましょう。
リラックス効果が高まり、スムーズな入眠にも繋がります。
それでは、リラックスにぴったりのアロマを3つご紹介します。
①ラベンダー
リラックスといえば思い浮かぶラベンダー。その知名度と確かな効果から「ハーブの女王」と呼ばれいるのをご存じですか?
ラベンダーに含まれるリナロールと酢酸リナリルという成分には、不安を軽減する作用があることから高いリラックス効果があるとされています。
睡眠導入時に使用されることが多く、睡眠の質を改善し、目覚めもすっきりするという研究結果もでています。(※1)
防虫効果や消臭効果もあるため、日々の生活に深く浸透しているアロマです。
(参照:※1 University Digital Conservancy 睡眠障害を自覚する大学生の睡眠に対するラベンダーのアロマセラピーの吸入と睡眠衛生の効果)
使用方法:
アロマオイルを湯舟に数滴加えたり、ポプリにして枕元に置くのも効果的。
アロママッサージやディフューザーはもちろん、ハーブティーや焼き菓子に入れる
食用ラベンダーもあります。
真正ラベンダーは妊娠中でも使用できると報告されていますが、使用に関しては
医師にご相談ください。
②カモミール
ラベンダーに次ぐリラックス効果の高いアロマです。精油のフルーティな香りは深いリラックス効果をもたらしますが、ハーブによる経口摂取が最も効果的とされ「世界で一番飲まれているハーブティー」といわれています。
鎮静作用はもちろんのこと、お肌のトラブルや消化器官の不調にも効果あり。(※1)
童話のピーターラビットでは、母さんウサギが就寝前の子ウサギ「ピーター」にカモミールティーを飲ませる場面があります。お子様も安心して飲用できる優しいハーブです。
(参照:※1 厚生労働省eJIM | カモミール[ハーブ – 医療者])
使用方法:
ハーブティーにして飲むのが一般的ですが、アロマバスやマッサージにも効果的です。
また、花屋で生花が売られていることもあるため、お部屋に飾れば自然の優しい香りを
楽しむこともできます。
子宮収縮作用があるため、妊娠中の使用には注意が必要です。
③ジャスミン
ジャスミンは「覚醒」作用と鎮静作用を併せ持つ不思議なアロマ。日本や中国では「茉莉花」(マツリカ)としてコンビニでも販売されるほど一般的なお茶です。
精油は甘い花の香りでリラックス効果を高めますが、ハーブにはカフェインが含まれるため寝起きに飲むと清々しい覚醒効果が得られるでしょう。仕事中など、抜けない緊張感からほっと一息つきたい時にオススメの香りです。
他のアロマと親和性が高いので、お気に入りの精油に加えることで自分だけの香りを作れるかもしれません。
使用方法:
ハーブティーにすると鎮静作用が高まります。女性のPMSにも効果があります。
通経作用(生理を促す作用)や分娩促進効果があるため妊娠中の使用は控えてください。
不安感を和らげるアロマとは?
不安も、ストレスによってもたらされる症状のひとつです。いつもは気にならないような些細なことで悲しくなったり、悪い事ばかり考えてしまう…時には孤独感や喪失感にまで発展してしまうことも…
これもまた、ホルモンバランスの乱れから自律神経の乱れへと繋がって発生します。有酸素運動も解消に効果的ですが、体が疲れている時は無理しないようにしてください。
リラックスに併せて、「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンの分泌を促すことで、不安感が緩和されます。
ここからは、あなたの不安に寄り添ってくれるアロマを3つご紹介します。
①ベルガモット
ベルガモットは柑橘系の香りとフローラルな甘さも兼ね備えています。アールグレイの匂い付けに使われるハーブで有名ですが、お酒が好きな方ならベルガモット・リキュールが浮かぶかもしれません。
「天然の抗うつ薬」と呼ばれるほど不安や緊張を和らげ、特に産後ウツの女性に効果があり、臨床ケアにも導入されています。(※1)
消化器系の調整や、お肌のひきしめ効果、虫よけにもなるなど多才なアロマ。仕事中やお休み前など様々なシーンで肩の力を抜く手助けをしてくれます。
(参照:※1 National Library of Medicine ベルガモット精油アロマセラピーが産後女性のうつ気分と睡眠の質を改善する効果)
使用方法:
ディフューザーやアロマポットなど香りから取り入れる方法や、紅茶やお酒を飲んで
リラックスするのもおすすめです。マッサージオイル等にも使えます。
光毒性(光感作)があるため、肌に使用後、数時間は直射日光を避けてください
②ローズ
「香りの女王」ローズ。花は原種から交配種まで合わせると3万種類以上あるのをご存じですか?
「ローズ」だけで好みの香りを探す苦労もあれば、楽しみもあるアロマです。
華やかで高貴な香りであるため、心を高揚させつつも、緊張を和らげる効果があり、「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンの分泌を助ける効能まであります。
女性ホルモンの調整や美容のアンチエイジング効果も。美の象徴とされるクレオパトラも愛した魅力あふれる香りです。
使用方法:
アロマバスやマッサージ、ディフューザーと幅広く使用できます。ローズティーには
美肌や抗酸化作用もあり、ハチミツやレモンを加えても美味しくいただけます。
通経作用(生理を促す作用)があるため、妊娠中の使用にはご注意ください
③クラリセージ
クラリセージは「女性のためのハーブ」といわれるほど、PMSや更年期障害など女性特有の不安感を和らげるアロマです。
「幸せホルモン」と呼ばれるオキシトシンの分泌を助ける効能がありますが「好き嫌いがはっきりわかれる香り」としても有名。昨日はいい香りでも今日は嫌い…ということもあるようです。シソ科特有の香りが清浄感をもたらします。
使用方法:
ディフューザーやマッサージオイルに使うなど。リラックス効果が高いため、
集中を必要とする場合は不向きです。
子宮収縮作用があるため、妊娠中の使用は厳禁です
集中力を高めるアロマとは?
仕事中など、ここぞというとき、集中したいのになんだかぼんやりしてしまう…それは女性ホルモンの分泌量が低下した際などに起きやすい症状です。
もちろん睡眠やリラックスなどの疲労回復でその症状も緩和しますが、今から会議!といったここ一番の時はシャキッとしたいですよね。
ここまでは、リラックスや不安解消、心を静かに落ち着かせるアロマをご紹介しました。
ここからは、頑張る女性の応援団になってくれるようなアロマを3つご紹介します。
①ペパーミント
ガムや歯磨き粉など生活の様々なシーンで活躍するペパーミント。
ミントはペパーミントやスペアミントなど世界で40種類以上あり、日本で「薄荷」と呼ばれるミントもニホンハッカと呼ばれる40種のうちのひとつです。
メントールの爽やかな香りはその清涼感だけでなく、冷却作用や防腐作用、防虫にも効果的です。リフレッシュや乗り物酔いの緩和。鼻づまりの解消にも役立つアロマです。
使用方法:
ハンカチに数滴たらしたり、お湯を張った容器に数滴垂らして湯気と一緒に吸入するのも鼻づまり解消になります。自然の防虫スプレーとしても効果的。
精油はかなり刺激が強い為、直接肌につけないでください。
また経口毒性があるため、経口摂取は厳禁です。
乳幼児には刺激が強いかもしれませんので注意が必要です。
(ガムや歯磨き粉などはしっかり安全性が確認されています)
②サンダルウッド
オイルというよりお香のイメージが強いサンダルウッド。日本では「白檀」(ビャクダン)の名前で親しまれています。一般的にお香は「白檀」、精油は「サンダルウッド」と呼び分けられています。
ウッディーな香りは神経系の興奮を冷まし、頭痛や不眠の改善に使用され、香りが長持ちすることから瞑想前の精神統一に最適です。
抗炎症・抗菌・保湿効果も高いとされるため皮膚炎の緩和に用いられることも。
使用方法:
ディフューザーやアロマバスなど、足湯にもおすすめです。マッサージオイルにも使用されますが、サンダルウッド単体より他の精油とブレンドしてつかうことでより多彩な効果を得られます。
通経作用(生理を促す作用)があるため、妊娠初期の使用にはご注意ください
③ローズマリー
ローズマリーにはポリフェノール由来成分が複数含まれています。
最近話題になった老化の元なる活性酵素を除去する抗酸化作用が高く「若返りのハーブ」と呼ばれるほど。集中を高めたいときや、記憶力を高めたい時、眠気覚ましにも効果的。
ローズマリーはフレッシュハーブやドライハーブとして料理で臭み取りに使うイメージが強いですが、ポプリにして消臭剤に使用するのもおすすめです。
使用方法:
オイルはアロマバスに、フレッシュハーブがあれば料理やハーブティーに。
頭皮の血行促進に効果があるため、ヘアケアにもおすすめです。
刺激が強いため、妊娠中や高血圧の方、てんかんの方は使用を控えてください。
快適にストレス解消したい!アロマオイルの使い方
ここまで様々なアロマオイルの効能について紹介してきましたが、その使用方法も様々。
アロマバスやマッサージオイルとして使うのもリラックス効果が高いですが、お部屋でゆったりしたい時にはアロマランプやアロマディフューザーが手軽です。
ここからはご希望の用途にあったアロマオイルの使い方をご紹介いたします。
「外出先で好きな香りを楽しみたい」
外出先でも好きな香りを楽しみたいなら、アロマネックレスがおすすめです。
エッシェンシャルボトルなら、好きな色の小瓶に好きな香りをいれて持ち歩くこともできます。
蓋付きのネックレスに香り付きのコットンを忍ばせれば、歩くたび香るため、常にお気に入りのアロマを楽しめます。
「お風呂でリラックスしたい」
お風呂でもリラックスしたい方には、アロマオイルを湯舟に数滴垂らすアロマバスや、アロマオイルでマッサージするのがおすすめです。
全身浸かるのも、半身浴にもいいですね。
水に濡れても平気なバスライトもリラックスには効果的。視覚的にも癒されます。
「香りにプラスして楽しみたい」
日々のリラックスに香りをプラスしたいなら、モザイクタイルのアロマランプやスピーカー付きのアロマディフューザーなどいかがでしょう?
モザイク柄のガラスは幻想的な雰囲気を演出してくれますし、スピーカー付きのアロマディフューザーで好きな曲を流せば、嗅覚だけでなく、視覚・聴覚からもリラックス効果が高まります。
「毎日違うオイルを使いたい!」
毎日違うオイルを楽しみたい方には「ガラス蓋」が取り外せるタイプのアロマランプがおすすめ。
ランプと一体型だと、オイルを変えるたびに拭き取りが必要となりますが、取り外せるタイプのランプだと洗浄して、毎回フレッシュな香りを楽しめます。
就寝時に香りを楽しみたい
就寝時にリラックスしたい方には、タイマー付きのアロマランプやアロマディフューザーがおすすめです。
ロウソクのランプだと火を付けたまま寝てしまうと危険ですし、ずっと灯りがついたままだと快眠を妨げる場合もあります。
アロマディフューザーならお休み前の加湿にも効果的。タイマー付きなら寝落ちしても安心です。
まとめ
リラックス効果のある、ラベンダー、カモミール、ジャスミン、
不安を和らげる、ベルガモット、ローズ、クラリセージ、
集中力を高める、ペパーミント、サンダルウッド、ローズマリー、
以上、9種のアロマと、おすすめの使用方法をご紹介しました。
様々な場面でメンタルサポートしてくれるアロマ。
上記のごとく、香りや成分によってその時々に合った香りはありますが、
一番は自分が好きな香りを適度に楽しむことかと思います。
自分が好きな香りを楽しむのはどんなタイミングがいいのか、
効果を逆引きしてみるのも面白いかもしれませんね。
尚、アロマセラピーは医療ではありません。症状が回復しない場合は医療機関に相談してください。
コメント